全日警

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工場等でのサーマルスクリーニング

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Scylla AIはMOBOTIX社のサーモグラフィーカメラで動作し、リチウムイオン電池の過熱、変圧器や変電所の過熱、皮膚の表面温度監視などのリアルタイム熱スキャンを可能にします。

サーマルスクリーニングの仕組み


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温度を分析するAI

赤外線カメラは、AIを搭載したサーマルスクリーニングシステムに温度データを送信します。SCYLLAは、あらかじめ設定されたエリアを監視し、必要に応じて熱異常の発生源を視覚的に検出します。この機能は多くの誤報が発生しない様に、無視すべき熱源を除外し、より正確な対象を把握する為に使用されます。熱源の履歴分布により、オーバーヒートの傾向を特定し、拡大する可能性のあるケースを正確に特定し通知する事が可能です。スマートな統計分析に基づく自動補正を使用し、1日のうちで起こりうる変動を検知し、それに応じて値を調整します。詳細なアラートは、割り当てられたすべての端末に配信され、対応することを可能とします。SCYLLAはさらに火災警報システムと統合し、対応の自動化を支援する事が出来ます。

安全でスムーズな運用を実現するパワフルな技術

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変圧器と変電所

変圧器の爆発や火災は、大規模な電気障害を引き起こすだけでなく、大規模な損害、負傷、死亡事故の原因になります。変圧器は石油を主成分とする鉱物油で絶縁されており、一般的な1500kVAの変圧器には、1,000~2,000リットルのオイルが含まれている可能性があります。
これが故障により加熱されると、オイルが分解され気化し、可燃性の気泡を発生させることがあります。温度が上昇し続けると、鉱物油は引火点に達し、上記と液体の両方に引火します。その結果、圧力が上昇し、燃え盛るオイルが爆発し、変圧器と電気部品を破壊し、発電所の根幹となる部分を破壊する可能性があります。
MOBOTIX社とSCYLLAのソリューションで、変圧器をリモートで監視する事が出来るため、異常な温度上昇を事前に知ることが可能になります。

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リチウム電池の過熱

リチウム電池の火災は、可燃性の高いエーテル系蒸気を放出し、60秒以内に熱暴走による化学反応で水素と酸素が生成され、燃焼を助長する可能性があります。過熱したリチウムイオン電池は、電池自体が燃料・着火剤・酸素を作り出す物の為、火災になると大変です。そして、リチウム電池からは発がん性物質の煙を発生させることもあります。
MOBOTIX社とSCYLLAのソリューションで内部過熱が手に負えなくなる前に迅速な対処を可能にし、リチウム電池の安全性を高めることに貢献します。

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ダンプスター火災(ゴミ捨て場での火災)

製造施設内での火災は、屋外、廃棄物処理場(ゴミ捨て場)からの火災が多く、ほとんどの場合、従来の火災対策でこれらの火災を検出することが出来ません。しかしながらMOBOTIX社とSCYLLAのソリューションでは、これらの有害な火災を確実かつ早期に発見し、対処が不能になる前に消火する事を可能とします。

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商品を安全に保管する為に

米国の全米防火協会(NFPA)による5年間の調査によると、年間平均1,210件の倉庫火災が発生し、年間平均の損失額は1億5,500万ドルとの報告がされています。また、これらの火災による負傷者は年間平均19人、志望者は年間平均3人でした。現場で強力なサーマルスクリーニングを実施する事は、最適な顧客サービス、円滑な業務、従業員の安全、事業の収益性を確保するうえで非常に重要です。
MOBOTIX社とSCYLLAのソリューションで保管施設や倉庫は保管施設全体を24時間365日リアルタイムでサーマルスキャンを可能にし、商品の効率的な保存とコスト削減、企業価値の向上に繋がります。

なぜMOBOTIXとSCYLLAを一緒に選ぶのか?

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・火災によるリスクと損失を減らすという共通の目標があり、豊富な防火対策を活かせる。
・よりよい安全確保を実現し、VDS(バーチャル・プライベート・サーバ)のような規格適合証明書を取得する事ができる先進的な技術。
・設計上シームレスに連携が可能。
・安全性を向上させ、日常的な人的作業を軽減する先進的な技術を提供。
・年間を通じて高品質、高精度、高信頼性の性能を発揮するソリューションを提供。

検知サンプル動画はこちらから

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●サーマルスクリーニング
  外部サイトへ移動します。(vimeo)
各モジュールごとの検知動画を公開しております。

●SCYLLAの紹介
  外部サイトへ移動します。(vimeo)
SCYLLAのユースケース動画を公開しております。

FAQ

  • SCYLLAサーマル・スクリーニングは、測定精度を上げるために、主にどのようなアルゴリズムやアプローチを使っていますか?
    SCYLLAは、3つの主要な精度向上アルゴリズムを使用しています。
    a. スマートターゲティング。SCYLLAサーマル・スクリーニングのコアであるコンピュータ・ビジョンは、熱測定を行う必要がある領域を推定するために利用されています。人の顔など、関連性のある物体だけをターゲットにするため、そのエリアにある無関係な物体による誤った計測を排除します。測定に大きく貢献するのは、目と目の間の距離です。
    b. SCYLLAサーマル・スクリーニングは、AIを搭載した独自のアルゴリズムを用いて、最終的な温度数値を導き出します。単一ピクセルの値や、多くの実験やテストで精度が低いことが証明された単純な平均/最大値計算には依存しません。最も重要なことは、SCYLLA AIビデオ解析は、一人当たり数回の測定によって成り立っていることです。それを正確に実現するために、測定領域を通して人物を追跡し、各フレームで測定します。そして、システムは、レポートする前に、取得した値の統計的な整合性をチェックします。このように、システムは各値を自己検証するインテリジェンスを備えています。
    c.オートセルフキャリブレーションを搭載しています。 オートキャリブレーションとは、現在の平均・標準温度を動的に導き出し、それを超える値を検出する独自のアルゴリズムです。
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  • 検出可能な最大距離はどのくらいですか?
    正確な測定範囲は、使用するカメラの仕様に依存します。また、測定を制限する最小距離も存在します。これらのパラメーターは、レンズや解像度など、赤外線カメラの様々な技術的部分に依存します。
  • SCYLLAサーマル・スクリーニング・システムは、どのように機能しますか?
    SCYLLAサーマル・スクリーニング・システムは、4つのフェーズで動作します。検知、分析、識別、通知です。
    1. 検知 高解像度カメラの前を人が歩くと、従来技術と赤外線カメラの技術で同時に数十枚の画像を撮影し、皮膚温度の上昇、顔面マスクの使用、適切な距離感などを探ります。
    2. 分析 SCYLLAサーマル・スクリーニングは、受信したすべてのデータを瞬時に処理し、38℃(100.4°F、設定可能)以上の皮膚温度の上昇、適切なマスクの使用、ソーシャルディスタンスのプロトコルを探します。 異常な温度が検出されると、アラームが作動し、ローカルに通知されると同時に、別エリアのモバイルデバイスに警告が送信されます。
    3.識別 顔認識技術により、撮影した画像を自動的にスキャンし、内部データベースに登録された従業員、訪問者、業者の画像と照合します。
    4.通知 検知ポイントをスタッフが監視していない場合、システム通知がモバイルデバイスや選択した通知手段に即座に送信されます。これにより、セキュリティ担当者または指定されたスタッフは、直ちに違反行為を特定、発見、対処し、特定された人物を隔離して追加の熱スクリーニングを実施することができます。
  • SCYLLAサーマル・スクリーニングはどのような赤外線カメラに対応していますか?また、どのような要件がありますか?
    SCYLLAサーマル・スクリーニングは、カメラに依存しません。様々な赤外線カメラメーカーと連携しています。必要条件としては、2波長カメラ(可視+熱チャンネル)、熱放射測定機能(単なる熱画像ではなく)、熱の生データへのアクセスなどがあります。
  • サーマル・スクリーニングは屋外で使用できますか?
    いいえ。SCYLLAサーマル・スクリーニングは、屋外での使用は想定していません。測定ハードウェアと測定対象が理由です。すべての赤外線カメラ使用は、屋内の制御された環境でのみ使用することを制限しています。
    皮膚温度は環境要因(日差し、寒さなど)に大きく影響されるため、屋外で測定した場合、実際の皮膚温度を正確に反映することはできません。一般的に、測定場所は直射日光、強い外気、エアコンの風が当たらない場所で行う必要があります。
  • サーマル・スクリーニングは、ガラスやプラスチックを透過して見えますか?
    いいえ。熱放射計はガラスやプラスチックに吸収される近赤外線を記録することで動作します。従って、測定値は被写体とカメラの間にあるほとんどの媒体(たとえ視覚的に透明なものであっても)の影響を受けます。また、水や湿気も赤外線を吸収するため、空気中の湿度も考慮する必要があります。
    一般的に、サーマル・スクリーニングを使用する場合、「湿度95%以下」という環境要件があります。
  • SCYLLAサーマル・スクリーニングのアラートはどのように通知されるのですか?
    アラートは、3つの方法で通知を受け取る事が出来ます。Scyllaウェブベースのダッシュボード、Scyllaモバイルアプリケーション、Eメール通知です。
  • SCYLLAサーマル・スクリーニングが提供するモニタリング機能を教えてください。
    サーマルスクリーニングは、測定者がマスクをしているかどうかを検知し、警告を出します。また、ソーシャルディスタンスルールが設定されている場合は、その監視を行うことができます。
  • 集中監視を行う主なメリットは何ですか?
    集中監視を行うメリットは、コストの削減とメンテナンスの簡素化です。インストール、セットアップ、アップデート、トラブルシューティングを一箇所で行うことができます。さらに、サーバーは保護された「監視本部」に置かれ、データは安全、非公開、かつセキュアに保護されます。
  • 屋外から屋内に入った後、どのくらい待てばよいのでしょうか?
    屋外の気温と屋内の気温の差など、いくつかの条件によって異なります。気温差が大きいと、待ち時間は長くなります。また、人が待っている状況も重要で、比較的気温の高い場所で待機するのであれば、空調の効いた涼しい室内環境と比較して待ち時間は長くなります。特定の屋外条件下で手持ち温度計で温度を計測し、それを考慮した設定する事が必要です。
  • クラウド版はありますか?
    クラウド版の提供は可能です。オンプレミスとクラウドのどちらを選択するかは、お客様のご予算に応じて決定してください。無料デモセッションをお申し込みいただければ、両方のオプションの総運用コストを確認することができます。
  • 顔が覆われていても、体温を検出できますか?
    マスクをしていて、正面から顔が見える状態であれば、体温の測定に支障はありません。しかし、呼吸器などの保護具で顔全体が覆われている場合は、正確な測定ができない場合があります。
  • ローカルネットワークでの要件は何ですか?
    ローカルネットワークの要件は、いくつかの要因に左右される指標を持っています。簡単な目算は下記になります。
    ネットワーク内のカメラ台数・映像ストリームの帯域幅。
    通常、帯域幅は3~6Mbs程度です。これらのカメラが別途監視用に使用される場合は、帯域幅を2倍にすることを検討してください。大まかな計算としては、カメラ1台あたり15Mbpsを目安にしてください。
    次にLANまたはWifiでの接続になりますが、ほとんどの赤外線カメラはLAN接続のみです。Wifi接続が提供されていることはほとんどありません。スループットが低下すると、カメラの自体の機能だけでなくソリューション部分でも問題が発生するため、有線接続を強く推奨しています。ネットワーク要件の詳細については、お問い合わせください。
  • SCYLLAサーマル・スクリーニングはGDPRとCCPAに対応しているのでしょうか?
    はい。SCYLLAシステムはGDPRとCCPAに対応しています。リアルタイムのストリーミングに基づき分析を行っています。
  • ほかの設定やモジュールは、感染症が蔓延した後、どのように活用できますか?また、御社が提供する他のセキュリティ・ソリューションと組み合わせることは可能ですか?
    はい。サーマル・スクリーニングは、SCYLLAの他のソリューション(物体検知、境界侵入検知、異常検知と行動認識、顔認識、その他多くのセキュリティ・ソリューション)と組み合わせることが可能です。デモセッションをリクエストしてください。SCYLLAの他のソリューションは、Scyllyサーマル・スクリーニングと同じサーバーで動作し、2スペクトルカメラの映像も分析に使用されます。
  • サーマル・スクリーニングは、すべての検査場に係員を配置する必要がありますか?
    いいえ。Scyllyサーマル・スクリーニングは、ダッシュボードやモバイルアプリに通知を送るアラートを使用して、有人・無人の両方の検査場に対応しています。