監視業務の効率化を目指して:全日警とSEQSENSE社の新たなシステム連携
株式会社全日警(以下、全日警)とSEQSENSE株式会社(以下、SEQSENSE社)は、自律移動型警備ロボット『SQ-2(エスキューツー)』とAI画像解析ソフトウェア『Scylla(スカイラ)』との連携が可能であることを実証実験により確認しました。この成功を受け、双社はこの連携技術をベースとした新しいセキュリティーサービスの提供を近い将来開始する予定です。
従来、監視者がセキュリティロボットの撮影映像の大部分を目視で確認して、異常を判断する必要がありました。しかし、この新たな連携システムにより、『Scylla』が『SQ-2』の撮影映像をリアルタイムで解析し、異常が検出された場合にのみ監視者に通知することが可能となりました。この結果、監視者の監視作業が大幅に軽減され、効率的な運用が期待されます。この先進的な取り組みは、人手不足という警備業界の現状に対する有効な解決策として、新しい標準を築くものと確信しております。
最新のモジュラーAIを利用した行動解析・画像解析ソリューションであり、通常のAI物体検知では精度維持のために固定カメラでの使用が求められますが、Scyllaは背景が移動している中でオブジェクトの検知が可能です。Scyllaには約15種類の検知機能がありますが、移動背景下では、「人検知」「暴力検知」「異常行動検知(万引きに近しい行動)」「破壊行為検知」「銃検知」「フルフェイスや見出し帽の検知」などが可能です。
『SQ-2』は、3次元センサ技術・自己位置推定・リアルタイム経路計画など高度なテクノロジーを駆使することで生まれた自律移動型の警備ロボットです。独自開発の3D LiDAR(三次元の距離情報を計測するセンサ)を搭載することにより、比類のない広視野角を実現し、警備対象物件の詳細な3次元マッピング、床に置かれた障害物や歩行者をはじめとした移動物体の発見、環境変化の検出を行うことが可能です。センシングの結果を自己位置推定および経路計画に利用することで繰り返し安定した移動を行うことができ、また、人や障害物などとの接触を防ぐことが可能となります。
巡回中のSQ-2は撮影した映像をScyllaに送信し、Scyllaは送信された映像をリアルタイムで解析します。「暴力検知」「破壊行為検知」などを移動しながら異常がないか監視します。また、Scyllaの「放置物検知」と「ウォークスルー顔認証」を使用し、鞄などを放置した人物を監視カメラ映像内から探します。システムがその人物を発見すると、対象の人物をロボットが追いかけ、ロボットから「カバンをお忘れでないですか?」とアナウンスを行います。このようなシステム連携を行う事で、本来は人が探し、発見し、追いかけ声掛けするという行為をシステムとロボットが代替します。
<関連リンク(Scylla特設サイトへ移動します。)>
https://solution/scylla
◆SEQSENSE株式会社(シークセンス カブシキガイシャ)
所在地 : 東京都中央区明石町6-4
事業概要 : 自律移動型ロボット及びその関連製品の開発
創業 : 2016年10月3日
URL :
https://www.seqsense.com
SEQSENSE社は、「世界を変えない。」というミッションを掲げ、深刻化する働き手不足の解決策として、自律移動型ロボットの開発・製造・サービス提供を行っています。現在は自律移動型警備ロボット『SQ-2(エスキューツー)』(※1)を中心にサービスを提供しており、2019年のサービス開始以降、日本全国のオフィスビルや商業施設の警備現場で約40台のロボットが稼働しています。